岡崎市図書館交流プラザ“Libra(りぶら)様の例
図書館とIotのお話です。愛知県岡崎市に2008年にオープンした岡崎市図書館交流プラザ“Libra(りぶら)は100万冊の収蔵能力がある大きな図書館です。市民の方の知的活動拠点として本を無駄なく管理する為の方法が新設前の課題だったそうです。
ちなみに図書館の定義ですが不定多数の方が利用出来る事を目的として設立、運営される図書館は近代国家にとって不可欠な社会施設としてみなされており日本にある大半の図書館は地方公共団体が運営する公立図書館です。
予測された年間77万人来場者
建設が予定された図書館の立地は、岡崎市の音楽ホールや総合支援センターが揃う「岡崎市交流プラザ」の敷地内でした。岡崎市の各公共施設を隣接させる事で、ふだん図書館にあまり立ち寄らない方にも足を運びやすくなるのではないかと予測されていました。
この図書館の利用者は従来の年間40万人から77万人に倍増すると見込みまれ、「処理の迅速化」が大きな課題となりました。
また近年では図書館で取り扱うものが増加しており書籍や雑誌、新聞などの紙媒体だけでなくCD、DVDなどのデジタル媒体も保管されています。
多様になった媒体をスムーズに提供出来る質の高いサービスが求められていました。
図書館の改善点
図書館で働く方の作業時間の多くは返却された本の仕分けでした。この作業をシステム化出来れば次の利用者へスピーディーに貸出が可能になります。これまでは1冊ずつバーコードで読み取る方法が採用されていました。この作業を省く為、全ての本に「RFID図書返却仕分けシステム」が提案されました。数秒で処理するスピードと正確性、省力化に導入を決断された担当者は手応えを感じたそうです。
最終的に導入を決断されたきっかけは「音」だったそうです。図書館は必然的に静かな空間が求められます。
このシステムを図書館に収めても支障がない様に低騒音に配慮がされたそうです。
図書館にコンベア?
「RFID図書返却仕分けシステム」を開発した企業は空港手荷物搬送システムを手がけている企業でした。そのノウハウを生かした「図書搬送コンベヤ」とは、図書館の閉館後に本を返す返却ポストから仕分け作業を行うスペースまでの80mの距離をこのコンベアで繋げたのです。
返却ポストに戻される本は、平均1日で約800冊ありこれを運ぶ職員さんは大変な労力が必要でした。
図書館もIot処理管理
岡崎市図書館交流プラザ“Libra(りぶら)の入館者は平日で4000人、土日は8000人との事。オープンから4カ月で利用者は50万人を上回り、年間100万人が見込まれているそうです。
(2008年の情報です)
貸出件数も当初の予想の1日平均3000冊を超える1日7000冊もの本が稼働しているそうです。
予想以上の稼働率になったものの「RFID図書返却仕分けシステム」のおかげで作業時間が 短くなったそうです。時間で比較すると、以前は2人で10時間以上かかった仕分け作業が 現在では2人で2時間半程度となり1/4に省力化されたそうです。
そのおかげで仕分けに使用していた時間を来場者への気配りなどコミュニケーションに使用する事が出来て円滑な運営が保てるようです。
まとめ
Iotは陰でいろんな人を支えて問題解決に貢献していますね。Iotを進めるには、今回の例の様に直接、お困りごとを開発者に相談する事が大切です。
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